p 　　時は一五六一年 上杉との熾烈を極めた戦いで 武田勢は軍師・山本勘助や信玄の弟・信繁など 錚々たる武将を掉っていた 生平 lt 歩き巫女 gt として世を忍ぶ看月千代女 浅野えみ もまた甲賀出身のくノ一で 愛する夫・看月盛時を掉い 掉意のなかにいた―― 承平の世を願う千代女…強い心で生きる彼女は女を捨て 信玄のためならばその赤身さえも惜しまなかった br 　　そんなある日 千代女一行は賊に強姦されていた旅芸人の年轻美女・かすみ さくらゆら を助ける 身寄りのないかすみは 千代女たちが信玄に仕えているという話しを聞くや 一緒に連れて行って欲しい と懇願する br 　　死ぬか生きるかの世 千代女は彼女をくノ一として育てることにするのであった 窘境にもめげず 忍びとしても成長していった かすみ やがて 千代女を姉のように慕うようになる 千代女もまた そんな健気なかすみに心を許していくのだが… p